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2022年4月の各種ブラウザ仕様変更発表まとめ

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2022年4月に公式発表された、各種ブラウザ関連の主要な仕様変更発表のまとめです。

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要点

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Chrome 102新機能・仕様変更

Chrome 102で実装予定の新機能・仕様変更のまとめです。(ベータ版時点での情報)

追加・拡張

デスクトップWebアプリ用ウィンドウ制御

Chromeベースのデスクトップ(PC)用Webアプリで、タイトルバー部分(ウィンドウ制御ボタン等)を含むウィンドウ全体の見た目を制御できるようになります。

Capture Handleによるビデオキャプチャデータの他アプリ連携

ビデオキャプチャデータを他のアプリで制御するための仕組みとして「Capture Handle」が新たに実装されます。例えば、Webビデオ会議用にカメラで撮影した顔の映像に補正をかけたりするのに使用できます。

(オリジントライアルから正規機能に昇格)

ネットワークリソースのパーティション分割(クロスサイトトラッキング防止)

通常ブラウザ内全体で共有されている外部接続やDNSキャッシュ等のネットワークリソースについて、クロスサイトトラッキング防止用に、各リソースをパーティションキーによって分割できるようになります。

推測ルール

ナビゲーション高速化処理(リンク先のプリフェッチ等)の際に便利な、推測的に準備できるURLの定義、IPアドレスの匿名化、プライベートプリフェッチプロキシの利用等の仕様が整備されます。

Web Bundleの部分読み込み

Web Bundle等複数のリソースを1つにまとめたファイルから、含まれているサブリソースを指定して読み込みできるようになります。

Webアプリをファイルハンドラーに登録

特定拡張子のファイルを標準で開くアプリにWebアプリ(PWA)を指定する設定が可能になります。

inert属性

指定要素を選択・フォーカス等のアクションの対象外にする「inert」属性が利用可能になります。(詳細前述)

ローカルフォントの利用

Webアプリにおいて、端末ローカルフォントをフォント指定に列挙できるようになります。

Webアプリからブラウザの履歴にアクセス

Navigation API(旧称History API)が利用できるようになります。これにより、Webアプリでブラウザの「戻る」ボタンが使われても、ブラウザ履歴を参照してWebアプリが本来あるべき動作を再現できるような処理が可能になります。

表示開閉切り替えイベント用の属性値

要素に「hidden=until-found」属性値を付与できるようになります。これにより、初期状態では隠しておき、イベントに応じて表示・非表示を切り替える実装が容易になります。

WebHIDでデバイスを指定して除外する機能

navigator.hid.requestDevice()において、指定したデバイスをピッカーから除外することが可能になります。

仕様変更

CORSプリフライトリクエストの有効化

クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)対策強化の一環として、以下のようなクロスオリジンリソース共有(CORS)状況で他サーバのリソース読み込みを行う場合、該当サーバーに対してブラウザがCORSプリフライトリクエストを送信するようになります。

  • グローバルIPアドレスのサイトから、プライベートIPアドレスもしくはlocalhost(ユーザー自端末)のサーバーのリソースを呼び出す場合
  • プライベートIPアドレスのサイトから、localhost(ユーザー自端末)のサーバーのリソースを呼び出す場合

Secure Payment Confirmation APIのプロパティ追加・仕様変更

Secure Payment Confirmation APIに、以下のプロパティが新設されます。

  • data.rpId…必須プロパティです。リライングパーティーID(具体的にはサイトのホスト名新しいウィンドウで開きます)を格納します。ID未指定の場合は対応するようコードを更新する必要があります。
  • data.instrument.iconMustBeShown…決済手段のアイコンのダウンロードに失敗した場合にプレースホルダーアイコンで代用するかを、真偽値で指定します。デフォルト値はtrueです。
  • data.payeeName…支払先の表示用名称を指定します。

廃止・削除

PaymentRequest.show()の無効化

PaymentRequest.show()について、ユーザー側で明示的に有効にする場合を除いて、機能が無効化されます。

WebRTCのSDP Plan B廃止

通信パラメーターを伝達する「Session Description Protocol」(SDP)の2種類の仕様のうち、「Plan B」の方が廃止されます。クロスブラウザ対応の「Unified Plan」の方は引き続きサポートされます。

Safari/Chrome:inert属性

Safari 15.5やChrome 102から、要素が不活性状態であることを示す「inert」属性が使えるようになります。

inert属性が付与された要素は、選択・フォーカス等のアクションの対象外になります。また、CSSでinert属性を持つ要素を対象とした表示制御を行うこともできます。

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