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2023年2月の各種ブラウザ仕様変更発表まとめ

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2023年2月に公式発表された、各種ブラウザ関連の主要な仕様変更発表のまとめです。

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要点

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Chrome 111 変更点

Chrome 111での機能追加・修正内容のまとめです。(ベータ版時点での情報)

追加・拡張

  • CSS Color Level 4の全機能が使えるようになります。例としては以下の通りです。
     lab, oklab, lch, oklch形式での(RGB以外の)色指定  color()関数…sRGB以外の色空間での色指定(Display-P3等を前提とした色指定ができる)
  • color-mix関数…指定した色空間での色合成ができるようになります。
  • 順番指定用の疑似要素 :nth-child() および :nth-last-child() で、順番指定前の事前絞り込みができるようになります。例えば、絞り込み可能な表の奇数行・偶数行をCSSで色分けする際に、表示対象絞り込みしたあとの奇数行・偶数行を色分け表示できるようになります。
  • ルート要素を基準とした倍数サイズ指定の単位(親要素のサイズ指定の影響を受けない)として、rex(小文字xの高さの○倍)、rch(半角英数ゼロの幅の○倍)、ric(漢字「水」の幅の○倍)、rlh(line-height値=行の高さの○倍)が使えるようになります。(それぞれ、ex・ch・ic・lhのルート要素基準版)
  • CSSの数値計算に三角関数(sin, cos, tan, asin, acos, atan, atan2)が使えるようになります。
  • コンテナクエリのルール設定でstyle()が使えるようになります。これにより、上位要素のプロパティからの計算値に基づいたスタイル適用が可能になります。
  • baseline-sourceプロパティ…ボックス内の文字整列時にどのベースラインを使用するかをfirst / lastから選択できます。
  • window-placement許可の別名としてwindow-managementが使用可能になります。
  • Media Session APIで、スライドアクション(previousslide / nextslide)が扱えるようになります。
  • ArrayBufferのデータの長さが拡張・削減できるようになります。SharedArrayBufferについても長さの拡張が可能になります。
  • Speculation Rules(投機的先読み関連の記述)について、参照元に関するポリシーが記述できるようになります。
  • ストリーミングの開始時にシャドウルートが付加されるようになります。
  • View Transitions API…ページ遷移時にトランジションを付加できるようになります。クロスフェードやスライドのようなシンプルなトランジションのほか、カスタマイズによって「サムネイルを拡大してそのまま遷移先のメインビジュアルにする」等のアニメーションも可能になります。
  • WebRTCのScalable Video Coding拡張…WebRTCの映像圧縮形式としてScalable Video Codingを選択し、設定が組み立てられるようになります。
  • enabledFeatures属性…指定したWebXRのセッションで有効化されている機能の一覧が取得できます。

オリジントライアル(先行試験実装)

  • ピクチャーインピクチャー表示を任意のHTMLコンテンツに対して使用できるようになります。

※オリジントライアルは、サイト管理者がオリジントライアル管理画面新しいウィンドウで開きますから対象オリジン(ドメイン)を登録し、発行されたトークンをHTMLにmetaタグとして設置した場合のみ、期間限定で有効になります。(詳細はGoogleの解説新しいウィンドウで開きますを参照)

デプリケーショントライアル(廃止猶予)

  • コンテンツセキュリティポリシーについて、connect-srcディレクティブの制限がWeb Payment APIで回避できる機能を無効化する変更を、Chrome 113まで猶予できるようになります。(申請しない場合111から廃止)

※デプリケーショントライアルは、サイト管理者がオリジントライアル管理画面新しいウィンドウで開きますから対象オリジン(ドメイン)を登録し、発行されたトークンをHTMLにmetaタグとして設置した場合のみ、期間限定で有効になります。(詳細はGoogleの解説新しいウィンドウで開きますを参照)

廃止・削除

  • PaymentInstruments…Webアプリで決済処理を行うAPIの対応が削除されます。(設計と実装が一致しておらず、かつ脆弱性を抱えていたため)
  • コンテンツセキュリティポリシーについて、connect-srcディレクティブの制限がWeb Payment APIで回避できる機能が廃止されます。(デプリケーショントライアルを申請すれば113まで延命可能)
  • canmakepayment…ユーザーがカード情報を決裁アプリに登録しているかどうかをショップ側でチェックできる機能が削除されます。

Firefox 110 変更点

Firefox 110.0~110.0.1での機能追加・修正内容のまとめです。

追加・拡張

  • Opera・Opera GX・Vivaldiからブックマーク・履歴・パスワードをインポートできるようになりました。
  • GPUサンドボックス機能が有効化されました。
  • Windows版Firefoxでサードパーティモジュールが自分自身の挿入をブロックできるようになりました。
  • 日時入力がCtrl(Cmd)+BackspaceやCtrl(Cmd)+Deleteで削除できるようになりました。
  • (macOS・Linux)Canvas2D描画がGPUで高速化できるようになりました。
  • (macOS・Linux)WebGL処理・描画のパフォーマンスが向上しました。
  • Intel以外のGPUで動作するWindows10/11での動画再生について、ハードウェアデコード再生のオーバーレイが有効になったほか、再生パフォーマンス・拡大縮小画質が向上しました。

修正・改善

  • コンテクストメニューがバックグラウンドに表示されることがあるのが修正されました。
  • ブックマーク管理機能の呼び出し不具合が修正されました。
  • (Linux)VMWareでバーチャルマシンを走らせた際にWebGL表示でクラッシュする不具合が修正されました。
  • コンテンツセキュリティポリシー(CSP)を直列表記した場合にデンマークのデジタルID処理で不具合が発生するのが修正されました。
  • その他各種バグ修正・セキュリティ修正が行われました。

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