デジタルマーケティングTips
2023年7月のX(Twitter)規約改定・仕様変更発表まとめ
2023年7月に公式発表された、X(Twitter)の主要な規約改定・仕様変更等のまとめです。
※Twitter→Xへの名称変更については後述↓
[X(Twitter) | LINE | Instagram | Facebook]
※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。
※規約上「Twitter」と記載されているものについてはそのままの名称で取り扱っています。
要点
- 規約改定:広告レベニューシェア利用規約新設等
- 仕様変更/新機能:名称変更(Twitter→X)、DM制限等
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規約改定:広告レベニューシェア利用規約
認証済みクリエイターの投稿の返信スレッドに広告がついた場合、広告を付与されたクリエイターが収益を得られる「広告レベニューシェア」がグローバルに公開されたのを受けて、規約が新設されました。
本制度の資格を得るには以下の条件を満たす必要があります。
- Blue(旧称Twitter Blue)もしくは組織認証の登録者であること
- 直近3ヶ月の投稿の累積インプレッション数1500万以上
- フォロワー500人以上
- 収益管理用にStripeのアカウントを作成すること
※参照:Ads Revenue Sharing Terms
https://legal.twitter.com/en/creator-ads-revenue-sharing-terms.html
X公式アカウント(@X)の投稿 (2023/07/14)
https://twitter.com/X/status/1679572360695824384
X公式アカウント(@X)の投稿 (2023/07/29)
https://twitter.com/X/status/1684992405626372096
規約改定:認証済み組織の利用規約
2.c.提携アカウント (日本語版では2.b.)
関連アカウントの売買・共有・転換を禁止する規定が追加されました。
※参照:組織向け認証の利用規約
https://legal.twitter.com/en/purchaser-terms.html#verification-for-organizations
https://legal.twitter.com/ja/purchaser-terms.html#verification-for-organizations
規約改定:Twitterルール
攻撃的な行為および嫌がらせ
攻撃的行為に対するツイート表示抑制ペナルティの記述が詳細になり、ツイート単位のペナルティに以下が追加されました。
- 検索結果、おすすめ、トレンド、通知、ホームタイムラインからの表示除外
- ツイート表示場所を投稿者のプロフィールのみに制限
- フォロー関係に関わらず返信スレッドから表示除外(従来は返信表示除外のペナルティを受けても返信投稿者のフォロワー向けには普通に返信が表示された)
- 該当ツイートに対する機能制限…いいね、返信、リツイート、引用ツイート、ブックマーク、共有、プロフィール固定表示、エンゲージメント数表示、編集の無効化
- 広告の隣接位置への表示除外
※参照:Abuse and harassment / 攻撃的な行為および嫌がらせ
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/abusive-behavior
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/abusive-behavior
コンテンツの収益化に関する基準
- プロフィールに、他者へのなりすまし(実在・非実在問わず)に該当する情報を入れてはいけないという規定が削除されました。
- サブスクリプションの収益化条件が緩和されました。
アクティブフォロワー数:1万人以上→500人以上
過去30日以内のツイート数:25件以上→1件でもあれば可
※参照:Twitter's Creator Monetization Standards / コンテンツの収益化に関する基準
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/content-monetization-standards
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/content-monetization-standards
強制的対応の適用レベルと適用範囲
- ペナルティの異議申し立てに対して、返信やペナルティ解消を保証しないという記述が削除されました。
※参照:Our range of enforcement options / 強制的対応の適用レベルと適用範囲
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/enforcement-options
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/enforcement-options
サブスクリプションに関するポリシー
全体的な変更
- サブスクリプションに関する記述全般から「ベータ」の文言が削除されました。
資格要件の一部変更
以下の条件が削除(撤廃)されました。
- 広告主資格(広告ポリシー)やパブリッシャー資格(ブランドセーフティポリシー)の剥奪歴がないこと⇒条件削除
- プロフィールが動物や架空の人物になっているアカウントやパロディアカウント/ファンアカウントは資格対象外とする⇒条件削除
- 国営メディアアカウントは資格対象外とする⇒条件削除
- サブスクリプションは米国のクリエイターのみ対象⇒条件削除(米国以外にも解禁)
以下の条件が追加されました。
- Twitter Blueもしくは組織認証に登録していること
以下の条件が変更されました。
- アクティブフォロワー数1万人以上⇒500人以上に変更
- 過去30日以内の投稿数25件以上⇒1件でもあれば可
※参照:Subscriptions policy / サブスクリプションに関するポリシー
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/subscriptions-policy
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/subscriptions-policy
暴力的な発言に関するポリシー
- ペナルティについて、基本的には即アカウント永久凍結or一時ロックとしつつ、稀な例としてさらに緩く「ツイートのリーチ制限を行うこともある」という記述が追加されました。
※参照:Violent Speech Policy / 暴力的な発言に関するポリシー
https://help.twitter.com/en/rules-and-policies/violent-speech
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/violent-speech
規約改定:Twitter広告ポリシー
広告ポリシー(一覧)
「Twitter」というサービス名が概ね「X」に置き換えられました。
※参照:Twitter Ads policies / Twitter広告ポリシー
https://business.twitter.com/en/help/ads-policies.html
https://business.twitter.com/ja/help/ads-policies.html
アカウントのTwitter広告への参加資格
「セルフサービス方式をご利用の広告主様がTwitter広告で利用できる言語」セクション全体が削除されました。
※参照:Account eligibility for Twitter Ads / アカウントのTwitter広告への参加資格
https://business.twitter.com/en/help/ads-policies/campaign-considerations/about-eligibility-for-twitter-ads.html
https://business.twitter.com/ja/help/ads-policies/campaign-considerations/about-eligibility-for-twitter-ads.html
金融商品・サービス
全世界禁止対象のうち「分散型暗号通貨の借入/貸出、DeFi保険、DApps、分散型取引所」が削除(解禁)され、全世界制限対象に移動しました。広告主がTwitter(X)から事前に認可を受けることで、広告出稿が可能になります。
そのほか、地域別特記事項が以下の通り変更されました。
香港・韓国
それぞれ、「暗号通貨製品の宣伝は事前にTwitterから認可を受けた場合のみ可能」という注意書きが追加されました。
※参照:Financial products and services / 金融商品・サービス
https://business.twitter.com/en/help/ads-policies/ads-content-policies/financial-services.html
https://business.twitter.com/ja/help/ads-policies/ads-content-policies/financial-services.html
健康および医薬品に関する商品とサービス
店頭用(OTC)医薬品の広告可能地域に、南アフリカが追加されました。
南アフリカ
以下の地域別規定が追加されました。
- OTC医薬品の宣伝は可(附則0・1指定物質を含まないもの)
- 広告主は南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)の認可が必要
- 広告主は2008年消費者保護法等の関連国内法のほか、保健製品用マーケティング規定の遵守が必要
- 薬局(実店舗・オンライン問わず)の宣伝は可
- 広告主は南アフリカ薬局協議会および南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)のへの登録が必要
- 広告は関連国内法、薬局規定、行動規定、保健製品用マーケティング規定の遵守が必要
※参照:Healthcare / 健康および医薬品に関する商品とサービス
https://business.twitter.com/en/help/ads-policies/ads-content-policies/healthcare.html
https://business.twitter.com/ja/help/ads-policies/ads-content-policies/healthcare.html
規約改定:広告API利用規約
2023年8月27日付けで規約が更新予定であることが発表されました。
現在予定されている変更は以下の通りです。
全体
企業名がTwitter, Inc.→X Corp.に変更されます。
6. 関連規約
重要な規約改定が行われる際の通知について、メール以外にサービスからの通知投稿でも行われる場合があることが追記されます。
15.6. 各種事項>通知
規約改定時の通知方法の指定について、「セクション6および15.5で規定された場合を除き」という例外規定が追加されます。
付属文書A&A-1
APIアクセスレベルに関する記述がなくなります。
これに伴い、付属文書A・1.2.のセクション名が変更になります。
Classification Status; API Access Level.
階級ステータス / APIアクセスレベル
↓
API Access
APIアクセス
※参照:Ads API Agreement
https://developer.twitter.com/en/developer-terms/ads-api-agreement
仕様変更:Twitter→Xへの名称変更
7月23日、イーロン・マスク氏が「Twitter」の名称と鳥アイコンの使用を取りやめていくことを発表し、7月24日(日本時間)以降順次アイコンの変更や公式アカウントの名称変更・移転が行われました。
移転した主要公式アカウントについては以下の通りです。
概要 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
グローバル総合 | @X | |
一般ユーザーサポート | @TwitterSupport | @Support |
安全性関連の発表 | @TwitterSafety | @Safety |
広告主向け告知 | @TwitterBusiness | @XBusiness |
マーケ担当向け告知 | @TwitterMktg | @Marketing |
開発者向け告知 | @TwitterDev | @XDevelopers |
Blue(Twitter Blue)関連 | @TwitterBlue | @XBlue |
API関連告知 | @TwitterAPI | @API |
スペース関連告知 | @TwitterSpaces | @XSpaces |
XPro(TweetDeck)関連 | @TweetDeck | @Pro |
※参照:Building the future of X / Xの未来(2023/08/02)
https://blog.twitter.com/en_us/topics/company/2023/building-the-future-of-x
https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/company/2023/building-the-future-of-x
イーロン・マスク会長兼CTO(@elonmusk)の投稿 (2023/07/23)
https://twitter.com/elonmusk/status/1682964919325724673
仕様変更:一時的なAPIアクセス制限
7月初めに大規模なTwitterのAPI制限が発生したのち、スクレイピングやボット対策として制限を行った旨が公式に発表されました。
アカウントの種別によって、1日あたりの投稿表示回数が以下の通り制限されました。
- 認証済み…6000件
- 認証なし… 600件
- 認証なし(作成直後)…300件
その後制限は順次緩和されています。
※参照:イーロン・マスク会長兼CTO(@elonmusk)の投稿 (2023/07/02)
https://twitter.com/elonmusk/status/1675187969420828672
仕様変更:TweetDeckリニューアル
TweetDeck(現XPro)がリニューアルして復活しました。投稿作成機能等がパワーアップしています。
なお、利用し続けるには、2023年8月3日までに認証マークを取得する必要があることも発表されました。
※参照:X公式アカウント(@Support)の投稿 (2023/07/04)
https://twitter.com/Support/status/1675990712297443330
新機能:フォロー関係に基づくDM制限
7/14に、自分にダイレクトメッセージ(DM)を送れるユーザーの条件変更が行われました。過去のDM許可の状況に関係なく、自分に対してDMが送られた場合の処理が以下のとおり変更されます。
- 自分がフォローしているユーザーからのDM⇒DMが通常の受信箱に入る
- 自分がフォローしていないユーザー(認証取得済み)⇒メッセージリクエスト一覧に入る
- 自分がフォローしていないユーザー(認証未取得)⇒メッセージが届かない(リクエストにも入らない)
従来通りに戻したい場合は、設定[プライバシーと安全]-[ダイレクトメッセージ]で戻すことが可能です。
※参照:X公式アカウント(@Support)の投稿 (2023/07/14)
https://twitter.com/Support/status/1679529814212894723
仕様変更:未認証ユーザーのDM送信数制限
未認証ユーザーがDMを送信できる日次の件数に制限を設ける予定であることが発表されました。
※参照:X公式アカウント(@Support)の投稿 (2023/07/22)
https://twitter.com/TwitterSupport/status/1682501248334061572
新機能:コミュニティノートの地域拡大
欧州18ヶ国で新たにコミュニティノートの提供が始まりました。
※参照:X公式アカウント(@Support)の投稿 (2023/07/14)
https://twitter.com/Support/status/1679529814212894723
新機能:トップライターバッジ
コミュニティノートへの寄稿・評価の貢献度が高いユーザーに「トップライター」バッジが表示されるようになります。
表示条件は以下の通りで、表示されるかどうかは随時変動する場合があります。
- 重要な寄稿10件以上
- 全ノートの最低4%以上で「役に立った」と評価される
※参照:X公式アカウント(@CommunityNotes)の投稿 (2023/07/27)
https://twitter.com/CommunityNotes/status/1684309017093451776
仕様変更:サークル廃止
サークル機能が廃止する方向が示されました。機能的にはコミュニティやグループDMで置き換えられることになります。
※参照:イーロン・マスク会長兼CTO(@elonmusk)の投稿 (2023/07/08)
https://twitter.com/elonmusk/status/1677469629889798144
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